10月21日、晴天の日。様似町鵜苫にある「ひだか南森林組合」を訪れました。『大径木加工工場』の見学のためです。
”大径木”とは聞きなれない言葉かもしれませんが、文字通り「径の大きな木」のことです。木の直径が大きくなればなるほど、当然それを加工するための機械や工場の寸法も大きくする必要があります。
これまでは従来の加工機械や工場の内寸にあった、”適正”な大きさに育った樹木を加工するのが当たり前と言えば当たり前の製材工程。
しかしながら、林野にはそれ以上に育った樹木もたくさんあります。そして世の中、とりわけ消費者の嗜好の変化もあり、いよいよ大径木を活かすタイミングが来たように思われます。消費者や、その消費者をターゲットとした家具店や家具製造業者が、これまでにない”規格外”の木を活かした商品を欲するようになってきているからです。
この「大径木加工工場」では原木の直径60cm、長さ6mのものまでを加工出来るそうです。一日当たりの処理能力は30㎥。つまり1日20本以上の大径木を加工処理出する能力を持っているわけです。また、比較的芯がぶれずに真っすぐに育つ針葉樹のみならず、広葉樹も加工できるのも大きな特徴。
聞くところによると、こう言った「大径木加工工場」は道内初、おそらく日本でも初めてではないかということです。以前鵜苫小学校だった建物を有効に活用しています。
日本の、北海道の林業はまだまだこれかれだ・・・いや、これからが新しい形の林業、
森林を活かした産業の船出ではないだろうか。そう強く感じた見学会・竣工式でした。