2010年11月4日木曜日

被害と管理と便益と

 鮭の遡上時期ですが、新ひだか町田原地区にある、頭首工の魚道が流木などで詰まってしまい、漁業関係者が困っています。
 施設があるから、こうなったのだと考えがちですが、河川管理者にとっては、流水に支障がなければ、管理施設が壊される等の被害が予想される場合以外は、どうにも手を下せず、ということでしょう。
 頭首工は、農業用水の引き込みなどに利用される施設ですから、農業者も関係します。流木は上流から流れ出るのですから、治山対策はどうなっていたのかという意味では、道有林、国有林等の管理者も関係します。治水は下流域全体の住民の安全のためですから、基礎自治体として役場も無関係というわけではありません。
 この種の問題は、だれかに、何か被害が及ぶと、必ず起こるのですから、関係者が集まれる会議をつくっておき、どのように役割分担すべきかという問題も含め、定期的に情報交換する場が必要ではないのか、今回の事案に触れ、改めて痛感しています。