2021年7月9日金曜日

日高山脈は地域にとって「宝の山」 ~令和3年第2回定例道議会での質問を終えて~

 皆様の暖かいご支援により5期目の議席を頂いて既に2年2ヶ月が過ぎました。振り返ってみますとこの間、年号が平成から令和に代わり、北海道の知事も高橋知事から若い鈴木知事に代わりました。私もしっかりと次の世代に繋げる活動をしようと動き出した矢先に、新型コロナウィルス感染症が世界にも日本にも、そしてこの北海道や日高地方にも猛威を振るいました。未だ安心できる日常ではなく、その対応に振り回されている日々であります。

 しかしその反面、私には日高管内に積み残されてきた道政上の政策課題や政治課題と向き合う時間も持てました。それは日高山脈国定公園の国立公園化への対応や、JR日高線廃止後の地域振興はいかにあるべきか等々、大きな課題であります。

 去る4月30日、日高総合開発期成会から「大規模災害対応の代替道路建設」の要望が出てまいりました。私はこの要望を具象化するべく、地域資源と結びつきのある産業、つまり農業・林業・水産業・鉱業、そしてこれらと結びつく加工業、また美しい自然環境を活かした観光業など総合的な見地に立って思いを巡らしたとき、JR日高線廃止後の日高地域の振興はどうあるべきなのか、また同時に平成15年の道議会で、道道静内中札内線の活用についての高橋知事による答弁を思い出しました。昭和55年の道垣内知事以来議論を重ね完成を目指して工事を進めてきたこの静中線を「経済・社会情勢の変化」と道の厳しい財政事情を踏まえて当分中止と判断した堀知事や関係者、そして何より地域の人々の思いが昨日のように思い出されてきました。人は毎日の暮らしや活動に追われていますと他のことや長期的な将来を見通すことは大変難しいことであります。特にそれが地域の課題となると客観的に分析して見つめるためには、そのための情報が乏しく、実情は分かっているようでも時には過小に評価したり、また一方では過大に評価してしまう感覚的な見方に陥りがちになったりということも否定できません。

 私はこのコロナ禍が収束した後の北海道や日高地域の次世代に何をどのように残し、どう伝えるのか、政治の世界では何を創造し、そのためにどのような議論を重ねなければならないのか肝に銘じ、第2回定例道議会に臨みました。

 幸いにも今、日高には日高山脈という宝がチャンスを与えてくれています。管内7町の町民が知恵を出し合い協力してこそ、夢が膨らみ、実がなると信じて、知事と議論をいたしました。詳細については後日、順を追ってご報告させていただきます。

北海道議会議員 金岩武吉