2014年8月25日月曜日

チプサンケ

 平取町二風谷で四十六回目のチプサンケ(舟おろしの儀式)が開催されました。アイス協会の皆さんはもちろん、大学の研究者や学生、観光客の方々も参加して、チセでの儀式、沙流川での安全祈願、丸木舟での川下りなどが行われました。
 沙流川流域には、たくさんの遺跡が発掘されており、中近世には二風谷地区周辺で道内有数規模の集落があったことが知られています。平取町の「アイヌの伝統と近代開拓による沙流川流域の文化的景観」は、平成19年、文化財保護法に基づく<重要文化的景観>に選定されていますが、その景観の中で、チプサンケに参加すると、心は遙か昔、自然と一体に生きていた頃のアイヌコタンにいるような気がしてきます。アイヌ文化を後世に伝えるため、様々な学習・教育活動が行われていますが、チプサンケもずっと残ってほしい儀式です。